
きれいなお庭を見ると、いいな~我が家にもこんな素敵なお庭が欲しい!でも造るの大変そう…造ったとしても、剪定とかわからないし、管理をどうやれば?って、思う方も多いのではないでしょうか?
風情ある日本庭園はこころ落ち着くし、侘び寂びに日本人の粋を感じて、気づいたらあちこち庭園めぐり…やっぱり日本庭園っていいよね~って思うし、
イングリッシュガーデンではさまざまな色とりどりの花々にこころ奪われ、ハーブの香りに癒やされ、ガーデンデッキでお茶を楽しんでいる優雅な自分を想像して思わずフフ…笑

そんな感じでしょうか?でも、庭ってそういう場所なんですよね!
庭とは

”庭とは”と検索すると、
- 敷地内で、ある広さをもって開けてある地面。草木を植えたり、泉水や築山を設けたりする
- 住宅などの施設の敷地内に設けられた建造物のない広場
- 何かを行うための場所。何かの行事の行われるその場所
goo辞書・引用ウィキペディア・コトバンクより引用
庭師になるまでは、「庭」にどんな意味があるかなんてあまり考えたこともなく、ただいいな~かわいいな~と思った花や木などを購入し、大きくなって鉢が小さくなってきたら、ひと回り大きな鉢に植え替えたり、寄せ植えの中心にしたりして自己満足。
もしくは日当たりの良さそうなところに植えて、まさかの大木になるとか…
そんな程度でしたので、これまでの自分の好き放題植えてきた庭は、とんでもない状態になりました笑
数々の失敗と大間違いを、みなさんにはしてほしくないという思いで、庭についての大切で、そしてこれさえ守ればそこそこうまくいく庭のつり方を、いくつかご紹介していきます。

何事も、最初が肝心なんですね~
でも、失敗しても大丈夫、困ったらご相談ください!
庭づくりに大事な最初のポイント

どこから見る?
たった一つの大事なポイントは、「庭をどこから見るか?」です。
たとえば、
リビングのソファから?
ダイニングから?
玄関出てすぐ?
門を入ってすぐ?
玄関へ向かう途中?
駐車場から庭を横切って玄関へ?

実際に自分で、ソファに座ったり、窓ぎわに立ったり、敷地内を歩いてみると、視線がどう動くかわかりやすいですよ
一つのポイントにしぼる
庭づくりは、慣れていないと何をどこへ植えればいいかわからないのが当たり前。
ましてや広い庭や、長細い花壇、奥行きのありすぎる大きくて広い花壇なんていうのは、もうどうすればいいか考えるうちに眠れなくなります。
そうなると、無難なのが列植(*1)ですが、今回の記事では、少しづつ庭をアップデートしながら
存分に楽しみ、癒やしと憩いの場所づくりをテーマに進めていきます。
一番わかりやすいのは、自分が一番長くいる場所、ほっとする場所から庭を見たとき、最初に庭のどのあたりを見ますか?
(*1)列植:造園用語、多数の同一樹形、同一種類の樹木や植物を直線上に植えること
よく見る場所に最初の一本
植える場所が決まったら、自分の好きな木を植えましょう。
植木屋さんが近くにあれば植木屋さんへ行き、好みの木が見つかったら、日当たりなどの環境を伝えてOKが出れば購入します。
ホームセンターや、園芸店にも、種類は少ないかもしれませんが、人気のある木が比較的お手頃に売られている場合があります。
自分で植え付けるのが心配な場合は、植木屋さんや庭師さんに植え付けをお願いしましょう。

そして、植えた場所をフォーカル・ポイント(*2)にして、いよいよあなたの庭の歴史を刻むのです。
(*2)フォーカル・ポイント:建築や園芸・造園で使われる言葉で、「注視点」、「目を引く点」の意味
ウィキペディアより引用
まずは樹木選びにおすすめの本
主流とは言いませんが、数年前から、雑木の庭が流行っていますね、
私自身も、庭のベースを”雑木の庭っぽく”しています。
完全に雑木の庭にしたい気持ち95%くらいなんですが、木の性質に合わせて剪定の練習や観察、トリマーの腕が落ちないように刈込の練習もしたい、
”バリバリメキメキという木の剪定の音を楽しみながらきれいに仕上げたい”
というマニアックな欲望を満たすためはもちろん、バラも好き、果実もやりたい、ポタジェガーデンもやりたい、ハーブは絶対必要!ということで、
我が家はなかなか中途半端な”部分的雑木っぽい庭”になっています。
でも大好きな庭です!
雑木の庭づくりにはこの本
1.「植栽大図鑑」山崎誠子著
多分、樹木図鑑とかを買う前に、この本を購入したと思います。
庭師として剪定だけでなく、庭のデザインを手掛けるようになり、それこそ何をどこに植え、それ以前にどんな木を買って、何と合わせるといいかなど、悩んで夜も眠れなかったので。
2.「緑の家」発行者/三輪浩之

あこがれと現実は程遠い…と思いながらも、我が家の庭は雑木っぽい庭ですが、お客様のお庭は、ご要望に絶対お応えしたい!!!と思い、購入した本です。
これがなかなかいいんです、
見てるだけで癒やされます。
そして何より実際の設計図が掲載されており、雑木の庭に合う様々な植物の紹介もあり、とても勉強になりました。
3.「これからの雑木の庭」高田宏臣著
この本を購入したきっかけは、我が家のように個人宅の狭い庭に、雑木の庭となると、太陽光がどう影響するか?他の植物がどうなるかなど、現実的に考えて悩んでいたときにとても助かった本です。
高木や、樹勢の強い木をやや陰る場所に植え、成長をゆっくりにさせたりするのもありだな、と庭造りの幅が広がったありがたい1冊。
寄り添う植物たち

最初の一本を植えたら、次に寄り添う植物たちを植えていきます。
フォーカル・ポイントは、基本的に手のかからない丈夫な植物を多めに植えることをおすすめします。
園芸店には様々な花の苗も売っていますが、
フォーカル・ポイントだからこそ、手のかからない植物が7~8割占めるくらいがいいと思います。
(逆のパターンもありますが、初めての庭や、庭のリノベーションの場合)
なぜなら一番目に着く場所ですから、すぐに樹形が乱れたり、ボサボサになって、だらしなく伸びるのは、初めて庭をつくる場合にはちょっとおすすめできません。
常緑の低木を植える場合でも、大きな花が咲いてぼとぼと落ちてその度に掃除するのも大変です。

椿など、落ち椿を味わう場合には、フォーカル・ポイント以外に植えるといいかもしれませんね。
フォーカル・ポイントが小さな庭
寄り添う植物を植えたら、そこに小さな一つのお庭の中のお庭の完成です。
小さな庭は、単独でもいいですし、つなげていくこともできます。
高木を中心にした場合、シンボルツリーになって、お庭の中心になってくれますから、そこからレンガの小道を作って、動線を庭全体に広げることもできますよ!
庭と心づもり

庭造りで大切にしてほしいこと
剪定時期

庭師らしからぬ発言ですが、ハッキリ言って、庭づくりに正解はありません。
え?って思われるかもしれませんが、個人の家の庭づくりは、“あなたの世界感”を、家の中ではなく、庭で表現する場所であり、しかも生きている植物がそこに生存し、土の中にも様々な菌が存在し、虫も生きている。すべてが生きている場所です。
元気に育ってくれる場合がほとんどかと思いきや、実はそうでもなく、枯れてしまう原因が不明なことも意外に多い。
だからこそなんですが、
剪定時期を間違えないということが、まず大事なことで、特に花が咲かない、実がならない、は代表的な剪定時期の問題かな、と思います。
日当たり・水やり・肥料
花や実を楽しむには、やはり日当たりは重要ポイントですね。
そして、水やりと肥料はやり過ぎも危険ですが無いと生きていけませんし、花も実もたくさん楽しめませんので、是非与えてくださいね!
そして、もし枯れてしまったら…

悲しいですが、仕方がないので、私はなるべく落ち込まないようにしています。
と言いつつ、もしかしてまだ根は生きてるかも!と思ってすぐには捨てず、掘り返して確認していますが笑
最後までお読みいただき有難うございます、今後とも、庭屋みそのをよろしくお願いいたします。
コラムも執筆中です、そちらも是非!
さいごに
今回の記事を簡単にまとめます
①庭とは:敷地内で、ある広さをもって開けてある地面。草木を植えたり、泉水や築山を設けたりするetc
②庭造りにたった一つの大事なポイントは、「庭をどこから見るか?」
③フォーカル・ポイント探し、庭づくりの最初は一つのポイントを!
④植栽についてのおすすめ本紹介
⑤最初の一本を植えたあとは寄り添う植物を植える
⑥寄り添う植物は手のかからないものを
⑦フォーカル・ポイントをつなげたり広げたり
⑧庭との向き合い方や心づもり

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